宿にチェックインするまでちょっと時間があったので地獄へ行く。
そうだよ。地獄へと行くんだよ。


ここはすずめ地獄
誰もいない寂しい道を折れるとその姿を現す。


かみさんはご立腹。
仕方がないだろう。俺は田舎地獄だぜ。


まあ、若干危険地帯ではあるが、安全な地獄でも面白く無かろう。
地獄とはそういう物だ。


この荒涼とした感じがたまらない。
そしてニオイも硫黄臭がたまならい。


この世で罪を犯した人間が地獄へ行くのだとしたらこんな所なのだろうか。
いや、どうだろうか。
クソみたいな日課に追われている日常が、もしかしたら本当の地獄かもしれないぜ。


ボコボコと冷泉が湧き出ている。
冷泉だったから温泉地として発展しなかったのだろうか。


しかし、この地獄のために遊歩道を作った国土交通省だか地方整備局だか分からんが、
役人は「地獄とは何か」を考える目的で整備したのだろうか。
エラいと思う。何せ、だれもいねーんだからな。
せいぜいタヌキとかすずめの死骸位だぜ。
これぞ田舎地獄です。